見知らぬ土地で

IT系で技術以外につらかったのは人付き合いです。

地元企業で開発の求人だったので応募し、採用されました。一か月の研修を終えた後、伝えられた勤務地は今までの人生で縁もゆかりもない遠くの場所。そんなところでいきなり一人暮らしをすることになったのです。

内向的な性格なので、仕事以外のことはなかなか話しかけることができず、孤独な生活が二か月ほど続きました。

あるとき先輩たちが私の好きなゲームの話をしていて、思わず目線をそちらに向けたところ「君も好きなのか」という感じで話に混ざることができました。

それ以降、徐々に自然と話ができるようになり、孤独感は解消されました。

しかしもう一つの問題があって、職場の上司がかなり厄介な人柄でした。

報告、連絡、相談という社会人としてやるべきことをしても、まず溜息。要件を済ませるとまた溜息。

最低限の指示しかしてこないので、確認しようとするとまた同じ展開に。

悪気があるのかないのかわかりませんが、まわりの空気を凍てつかせる重い雰囲気を出し続け、人を寄せ付けません。だからといって自由に任せてもらえるわけではなく、細かくて厳しいのです。

そんな上司についているのは私一人。何も知らないよそ者に厄介者を押し付けられた形です。

その職場にいた3年間、技術的なこととか仕事の忙しさ以上に、その上司と接するのが最大の苦痛でした。

今でもその溜息が頭をかすめ、人と接するのをためらうことがあります。